皆様の中で、一度も腰痛を患ったことがないという方はいらっしゃるでしょうか？

厚生労働省が行ったいる国民生活基礎調査によると、日本人の90％は一生に一度は腰痛を経験するという結果が出ています。また職場において起こる病気やケガのうち、腰痛は60％を占めています。
普段から感じている不調において、男性では１位・女性では２位に腰痛がランクインしています。さらに現在病院に通院している理由において、男性では２位に・女性では４位に腰痛がランクインしています。

この統計結果から、腰痛は日本人の国民病であると言えるのではないでしょうか！

腰痛になりやすい人の５つの生活習慣

①飲酒・喫煙の習慣がある

タバコや飲酒の量が多いほど、腰痛患者の割合が高いという結果が出ています。
タバコに含まれているニコチンという成分には血管収縮作用があり、その作用により腰回りの血液の流れが滞って腰痛になってしまいます。また、ニコチンには椎間板の弾力を低下させる働きもあるため、椎間板ヘルニアになりやすくなります。

お酒は適度に飲む分には問題ないですが、量が多くなってしまうと問題で、多量のアルコールを摂取することで内臓に過度の負担がかかります。
内臓の不調は、筋肉の不調として感じられることもあります。

飲酒によって影響を受けやすい臓器はすい臓・腎臓・肝臓・胃などで、これらの臓器の不調が腰痛として現れる事があります。

②きつい服を着たり、ハイヒールを履いたりしている

身体を締め付けるような下着や洋服は、血行不良の原因となります。

補正下着やきつめのジーンズなど、腰回りの血の巡りが悪くなるようなものを身につけるとぎっくり腰になりがちなので気を付けましょう。

ヒールの高い靴を履くと、どうしても身体の重心が前に傾きがちで、前に傾いた身体のバランスをとろうとして腰やお尻の筋肉が緊張した状態がハイヒールを履いている間ずっと続きます。
その結果、腰痛になってしまうのです。

③運動不足または運動のしすぎ

運動不足だと筋肉が衰えて背骨の動きも悪くなってきます。

ヒトは筋肉のポンプ作用で体液の流れをサポートしているため、筋肉が衰えることで体液の流れも悪くなります。そうなると、椎間板や靭帯の新陳代謝も悪くなります。
これらの結果、腰痛が起こりやすくなります。

また、運動をしていると健康になりそうな気がしますが、実は運動が原因で腰痛になるケースもあります。
アスリートに腰痛持ちが多いように、激しい運動のしすぎで筋肉を傷めてしまうと腰痛になってしまいます。

TVや雑誌で紹介されているストレッチや軽い運動などは、全員の人に適しているとは言えません。
人によってはそのような運動をすることで腰痛を悪化させてしまうこともあるため、整体や整骨院などで自分にあった運動の仕方を聞くのが良いでしょう。

④ストレスを溜めやすい

EUが2004年に発表した【慢性腰痛の治療ガイドライン】によると、慢性腰痛を患者さん1/3に痛みの原因として強いストレスなどの精神的問題やうつ症状がみられたとの報告があります。
ストレスや怒りを感じると自律神経の働きが悪くなります。
自律神経の働きが悪くなると血流が悪くなるため、筋肉が正常に働かなくなったり自然治癒力が低下したりします。
そのことによって、腰痛が引き起こされることがあります。

⑤長時間、同じ姿勢ですごしている

デスクワークで一日中座りっぱなしでPC作業をしている、接客業で一日中立ちっぱなしなど長時間同じ姿勢で過ごしている方は要注意です。
立っていると仰向けに寝ている状態の４倍、座っているのは仰向けで寝ている状態の６倍もの負荷が腰にかかっています。
そのような状態を長時間続けていると腰が痛くなるのも納得ですよね。

また、いつも同じ肩に鞄をかけている、子供をいつも同じ側の腕で抱っこしているなど、日常の何気ない動作の繰り返しが姿勢の歪みを生み出し、それが結果的に腰痛に繋がることもあります。

　まとめ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

今回は腰痛になりやすい生活習慣を取り上げました。これらの要素が１つでも当てはまるようでしたら、注意が必要になります。
上記の習慣はどれも体液も循環を滞らせるため、腰痛だけでなくその他の不調も引き起こしかねません。習慣になってしまったものは直すのは大変ですが、少しずつ頑張っていきましょう。